ハーブ卵

ハーブって何?

人々は、昔から身近な植物をさまざまに利用してきました。植物の中には、ヒトの健康に役立つ成分を含んでいるものがたくさんあります。現代のわたしたちも、これらの有効成分を持つ「生活に役立つ香りのある植物であるハーブ類(日本メディカルハーブ協会)」を利用して生活を豊かにしています。

さまざまな資源を活かす

一方、このようなハーブ・スパイス製品をつくる際に、品質には問題がないのに商品にならないような生産端材が出たり、有効成分を含んでいるのに今までは利用されてこなかった植物もあります。これらが廃棄物として捨てられると、地球の環境に影響を与えてしまうことになります。

黒富士農場の取り組み

鶏糞からの堆肥を使って培養したクロレラをはじめとした微細藻類バイオマスと、ハーブ類の生産端材等の未利用資源を飼料に加えることで、通常の放牧卵に比べて老化などを抑える抗酸化活性のある卵黄カロテノイド色素が25%増加し、卵の劣化の指標である卵黄の過酸化脂質が28%減少しました。
動物の幸せ(動物福祉:アニマルウェルフェア)を考えた低ストレスの放牧鶏に、高機能の未利用資源を給餌して生産された、健康と環境に配慮した「ハーブで育てた放牧卵」をお楽しみください。

ハーブを食べて機能性を向上。
のびのび放牧で育った卵です

2017年より黒富士農場内で毎月行っている『ハーブ会議』。日本のスパイス業界のパイオニアである【ヤスマ株式会社】の未利用スパイスの資源有効活用を軸として、【黒富士農場】、【山梨大学】、【山梨県畜産酪農技術センター】の産官学4社における共同研究によってハーブ類を飼料添加した卵の機能性実験を行ってきました。
6種類のハーブを飼料添加する事によって、卵の抗酸化作用や卵黄カロテノイド濃度の増加を目的として生産されています。

  • パセリ

    カロテノイドを始めビタミンやミネラルが豊富です。パセリの有効成分ピネンには、腸内の悪い細菌を減らしてくれる働きがあります。

    【有効成分】ビタミンB1, B2, C, K、葉酸、βカロテン 他

    【主な効果】抗酸化、アミノ酸・核酸合成

  • 桑の葉

    カロテノイドやギャバが含まれ、酸化ストレスの緩和および高血圧の抑制が観察されています。

    【有効成分】デオキシノジリマイシン、ケルセチンマロニルグルコシド、クロロゲン酸 他

    【主な効果】抗酸化、コレステロール値低下、糖質吸収抑制

  • ニンニク

    実はハーブの一種です。強力な抗菌作用があり、各種病気の予防や食欲増加への効果があるといわれています。鶏の飼料としての相性も抜群です。

    【有効成分】クルクミン、ターメロン、クルクモール、アズレン 他

    【主な効果】抗酸化、殺菌、抗炎症、抗腫瘍

  • バジル

    心身及び中枢神経の強壮作用があり、さまざまな機能を高めてくれる働きがあると言われています。鎮静作用やストレス緩和の効果も期待できます。

    【有効成分】アリシン、スコルジニン、ビタミンE 他

    【主な効果】抗酸化、血管拡張/血圧降下、抗がん

  • ローズマリー

    血管を強くし、血行を促し、消化機能を高め新陳代謝を促進します。また抗酸化作用もある万能なハーブです。

    【有効成分】βカロテン、ビタミン K, E, C, B6、葉酸、ポリフェノール、カンファー、リナロール、オイゲノール、サポニン 他

    【主な効果】抗酸化、血糖値上昇抑制、血圧降下、鎮静、抗菌、抗ウイルス、殺菌、防虫

  • ターメリック

    含まれているクルクミンは抗酸化作用を持ち、老化原因となる活性酵素を抑制し、免疫機能を高め全般的な健康が底上げされます。

    【有効成分】ロスマリン酸、クロロゲン酸、カフェ酸、ルテオリン、カンファー 他

    【主な効果】抗酸化、抗アレルギー、抗菌、抗ウイルス